VSデータの見方

 

キカワメトリクスUFCを用いてUFCファイターの戦力を測るとき、必要なデータは全てUFC公式HPから採取します。


※UFC公式HPには右記URLから行くことができます ⇒ http://jp.ufc.com/


UFC公式HPの中でファイターデータが乗っている部分は大きく分けて

① VSデータ

② 個人データ

③ 試合結果データ の3つ。

この3つの中でまず最初に見るのはおそらくVSデータになるでしょう。


UFCはMMA(総合格闘技)である以上、ファイターの戦力を測るうえで「打撃・組技」両方の情報が必要になってくるわけですが、このVSデータである程度の情報を獲得することができます。


画面的にも対戦するファイター同士が左右対になっているので見やすく、双方の能力比較もしやすいデータ画面になっています。


VSデータの画面には以下の手順で行くことができます。

 

①↓UFC公式HPのトップページの一番左上の「スケジュール」のボタンをクリックします


 

②↓今後のイベントスケジュールが並ぶのでこの中にある「Fight Card」の1つをクリックします



③↓カードの中の1つをクリックします

 

すると、クリックした対戦カードの詳細が下の画像のように表示されます↓↓↓

縦にズラリとたくさんの数字が表示されていますね?

これが対戦する2人の『VSデータ』になります。

 

  VSデータ

 

さて、それでは各ファイターの戦力を分析する上で、の画像の中にある数値の中でいったいどれがもっとも大事なものなのでしょう?

 

数値の各項目をその重要度で5段階のレベルにわけ、上位から順番に並べてみます

 

[Lv.5] 

・命中数/分     …1分間あたりに与えた有効打数(数値が高いほど優位)

・ABSORBED P/M …1分間あたりに受けた有効打数(数値が低いほど優位)

 

有効打とは、相手の体にしっかりと当たった打撃を指します。

※その打撃により与えたダメージの大きさはそれほど問われません。

前頁『判定基準』で説明している通り、有効打は判定の際のもっとも重要な加点要素であり、UFCにおいてはこの有効打をどれだけ多く相手に着弾させられるかがそのファイター戦力の大きな目安となります。


その有効打を相手に与えた数、および相手から受けた数が上記2つの数値で、VSデータ内でも最も重要な数値として重要度Lv.5に分類しています。

なお、この2つの数値を割り算(命中数 ÷ ABSORBED)した数字を

「打撃優位性」

と呼び、UFCファイターの能力を測るうえで最も有用な数値となっています。

この「打撃優位性」の数値が1を上回った場合、今までの対戦相手に比べて打撃能力が優位だということになります

 

なのでの画面のVSデータからファイターの戦力を測る際にはまずこの「打撃優位性」を計算で出すようにしましょう。

※尚、この数値の高いTOP10ファイターがUFC公式HP内「ファイターランキング」の項目で記載されてます。

 

 

 

[Lv.4] 

・平均テイクダウン数 …1試合(15分)あたりの平均テイクダウン数

のVSデータ画面の中で次に重要となるのがこの平均テイクダウン数でしょう。

テイクダウン数とはつまり対戦相手を〝転ばした数〟です。

なお、UFCにおいてはタックルや投げで相手を転ばした後に一瞬でもグラウンドで上(インサイドガード以上)にならないとテイクダウン数としてカウントされないようです。

 

・平均サブミッション …1試合(15分)あたりの平均サブミッション数

サブミッションとは締め技や関節技等、相手からタップ(降参)を奪う技の総称です。

この数値にはフィニッシュに至ったか否かに関わらず、タップを奪えるレベルまでしっかりと形に入った関節技・締め技が数の対象となります。

 

[Lv.3]  

打撃成功率     …打撃を空振りせずにどれだけ敵に着弾させてるか

ディフェンス    …敵の打撃をどれだけ空振りさせられてるか

この2つの数値を足して100%を上回った場合、今までの対戦相手に比べて打撃ディフェンス能力が優位だということになります


[Lv.2] 

テイクダウン成功率 …タックルを切られずにどれほど成功させてるか

テイクダウン防御率 …敵のタックルをどれほど未遂に終わらせてるか

この2つの数値を足して100%を上回った場合、今までの対戦相手に比べてテイクダウンディフェンス能力が優位だということになります

 

[Lv.1] 

戦績 …そのファイターの今まで全ての格闘技イベントでの通算戦績

UFCの戦績はもちろんのこと、UFCに買収・統合されたPRIDE・WEC・ストライクフォース、そしてそれ以外のUFCとは無関係の格闘技イベントについてもそれが公式記録のあるものならばこの数値にカウントされます。

UFCに初めて参戦するファイター(および試合数の少ないファイター)などは地方のマイナーイベントでの勝敗が含まれているため、この数値での勝率は高くなる傾向にあります。

KO/TKO  …勝利した試合の内、KO/TKO決着の割合

サブミッション …勝利した試合の内、締め技・関節技 決着の割合 

判定      …勝利した試合の内、判定決着の割合

身長

5'3'' 63インチ 160.02cm

5'4'' 64インチ 162.56cm

5'5'' 65インチ 165.10cm

5'6'' 66インチ 167.64cm

5'7'' 67インチ 170.18cm

5'8'' 68インチ 172.72cm

5'9'' 69インチ 175.26cm

5'10'' 70インチ 177.80cm

5'11'' 71インチ 180.34cm

6'0'' 72インチ 182.88cm

6'1'' 73インチ 185.42cm

6'2'' 74インチ 187.96cm

6'3'' 75インチ 190.50cm

6'4'' 76インチ 193.04cm

6'5'' 77インチ 195.58cm

6'6'' 78インチ 198.12cm

6'7'' 79インチ 200.66cm

体重

125lb ~56.7kg フライ級

135lb ~61.2kg バンタム級

145lb ~65.8kg フェザー級

155lb ~70.3kg ライト級

170lb ~77.1kg ウェルター級

185lb ~83.9kg ミドル級

205lb ~93.0kg ライトヘビー級

265lb ~120.2kg ヘビー級

 

REACH   …両手を広げた長さ

LEG REACH …足の長さ


実は、画面上部に記されている戦績・KO/サブミッション/判定の割合・身長・体重・リーチなどのデータはUFCファイターの戦力をメトリクス理論で測る上ではあまり重要なものとは言えません。

 

例えば戦績、つまり何勝何敗か、と言うデータについてはだいぶ過去のUFC以外の大会の勝敗などが含まれています。

そうなるとUFCとそれ他大会とのファイターレベルの差異、および必要スキルの差異などもあるため、この何勝何敗というデータは今後のUFCでの勝敗を占うにおいては重要度の低いものとなります。

 

〝KO率〟という言葉は格闘技の世界ではよく語られる数字ではあるのですが、UFCのように勝敗のみを重要視される場において、勝利の内訳がKOか判定かサブミッションかということはあまり問われません。

もちろん選手の人気などには関わってくる数字だとは思いますが、試合の勝敗を占う上ではそれほど重要な数字ではないと言う判断になります。

 

身長・リーチなどは本来、ファイターの強さに大きく寄与する数値ではあります。

ただし、身長やリーチの優位性はファイター自身がそれをうまく活かすかどうかにかかっています。

そしてファイターがそれをきちんと活かしたかどうかの結果が、↑↑のVSデータ画面下部に記されている有効打・グラップリングの数値データにかかってくるわけです。

よって画面上部に記されているこれらデータについては重要度としては最低のLv.1に分類しています。 



VSデータはキカワメトリクスUFCには使用しない?


VSデータは画面的にも対戦するファイター同士が左右対になっているので見やすく、双方の能力比較もしやすいデータ画面になっています。


なので対戦する2人をザっと大まかに比べるためにも、その項目の重要性をLv.1~Lv.5に分類してここで紹介しました。


ただ、このVSデータは各ファイターの本当に詳細で正確な戦力データを得るためには以下の点で不十分なところがあります。


たとえばVSデータの中の数値は全試合通産でのデータ算出のため、分析の際にたとえば「ここ●年以内のデータのみを使う」などの選択ができまません。

さらにVSデータではグラップリングテクニックについてはテイクダウンとサブミッションの数値しか載っていません。しかし判定の際の重要度においてはパスガードやスイープも同レベルの重要性を持っています。

そしてVSデータでは各項目において、対戦相手側の加点を知ることができません。

上記したとおり、有効打においては2つの数値を割り算(命中数 ÷ 被弾数)することで打撃優位性というのを出せました。しかしファイターの戦力分析のためには有効打に限らず、全ての項目で〝優位性〟を出す必要があります。


以上の点からキカワメトリクスUFCでは、より詳細なデータを採用するためにこの後の頁で紹介する戦績データと試合結果データのみを使用することになります。